ちょっと「クセの強い商店街」大森八幡通り商店会にあって、海苔の世界では全国的に知られた存在でもある「浜富海苔」。代表取締役の濱 基司さん(70歳)は三代目、30代半ばで社長を継ぎました。「ここも、かつては賑わった商店街でね、そこの味噌の坂本商店さんなんかも、毎年、大晦日の紅白歌合戦が終わる頃には行列ができていたんだよ」と振り返ります。当の浜富海苔は明治42年創業の老舗海苔問屋さん。「元々は事務所だったんだけど、商店街なんでね、小売も少し行うようにしたんだ」。
「お茶でも一番茶がやわらかくて味があるように、海苔も一番先に出る芽が新芽でやわらかいわけ。それが美味しくて、そこから日照時間やら、水温やらに影響されて固くなってくる。見た目は同じようでも味は落ちているということ」。浜富海苔の特徴は、「高級品に特化したこと。取引先は少なかったのけど、今となっては、その選択が正しかったということだね」と濱さん、「本当に美味しい海苔は全体の3%ぐらい。主にそうした商品を取り扱っている」。
その浜富海苔のスゴ技として全国に知られているのが、製造特許を取得している「プリント海苔」です。これは、「セオリーの仕事を地道に続けるのも大事だけど、事業を続けていく上では変化も必要」と考えた濱社長のアイデア。黒い海苔の表面に白いカルシウムで絵柄をプリントするもので、「最初の5〜6年は鳴かず飛ばずだったけど、阪神タイガース公認のキャラクターをプリントした海苔を使ったせんべいが受けたりして、ホームページを通じて仕事が入るようになってね」。ノベルティに使えるということで、マーケットは大きく広がりました。最近ではアマビエのキャラクターも海苔にプリント。
今後はホームページをリニューアルして、通販にも力を入れていくとのこと。ちなみに店頭で1620円で販売している海苔は高級百貨店に出すとその3倍くらいの値段がついている商品。知っている人はまとめ買いしていくのだそうです。なお、プリント海苔は受注で製作するノベルティ商品のため、お店では販売していません。
株式会社 浜富海苔
営業時間:午前9時〜午後5時
商店街名 | 大森八幡通り商店会 |
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店名・施設名 | 株式会社浜富海苔 |
最寄り駅 | 大森駅(京浜東北線)、大森海岸駅(京急本線) |
住所 | 大田区大森北2-5-9 |
定休日 | 日曜日・祝日 |
Web | http://www.hamatomi.co.jp/index.html |
お問い合わせ | 03-3761-5123 |