武蔵新田商店会にある「五代目 北嶋屋酒店」が「量り売り」に回帰したのは二十年以上前のこと。そもそも、昔の酒屋さんには、お客さんが一升瓶を持ち込んで購入する量り売りが主流でした。それが、生活の変化や流通の近代化に伴ってお酒の売り方や売るお店も変わってきました。
「スーパーやコンビニでもお酒が販売できるようになって、価格の安さを売りにするお店も増えて行きました。街の酒店ではなかなか価格では対抗できません。そこであらためて、本来の売り方であった『量り売り』に戻って、お酒を楽しんでいただくことにしました」と語るのは同店の「五代目」、北嶋雄(ゆう)さんです。
雰囲気あふれる店内では、“世界で一つのプレゼント”をコンセプトに、他では飲むことの出来ない厳選されたお酒を量り売りで提供しています。豊富な種類のオリジナル商品(量り売りによる、生原酒・蔵元秘蔵の焼酎類・梅酒等)を一つ一つお客様に試飲し、好みのものを選んでいただけます。ボトルも、定番の四合瓶や一升瓶の他に、デザインが施され、飲み終えた後もインテリアや花瓶として使えるもの等を数多く取り揃えています。
「新田浪漫」は長野県の蔵元から直送の同店オリジナルの生原酒。一般的に市販されているお酒は、保存性を高め、味を一定にさせる為、火入れ(熱消毒のことです)を2回・調合・割水、等々…これらの工程を踏んで製品化されます。生原酒は、その工程を一切省いた“生まれたままのお酒”です。蔵で最高級の酒を、醸造・貯蔵する為に使用するタンクを店内に設置することによって、生原酒の量り売りを実現させることができました。
新田浪漫は純米酒ならではの無骨さ、深いコクと、吟醸香と生原酒特有の甘美で芳醇な香りが楽しめます。
オリジナルのお酒ばかりでなく、市販の銘柄も量り売りで購入できるものがあるので、「少しずつ買われて、自分の好みに合うお酒を探すのにもいいんじゃないでしょうか」と北嶋さん。「五代目北嶋屋酒店」は、他にはないお酒から、ちょっと飲んでみたい市販のお酒まで、量り売りならではの“新しいお酒との出会い”を楽しめる場とも言えそうです。
五代目 北嶋屋酒店
営業時間:午前10時〜午後8時
商店街名 | 武蔵新田商店会 |
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店名・施設名 | 五代目 北嶋屋酒店 |
最寄り駅 | 武蔵新田駅(東急多摩川線) |
住所 | 大田区矢口1-21-18 |
定休日 | 木曜日 |
Web | http://kitajimaya.jp/index.html |
お問い合わせ | 03-3759-4210 |