時を重ねてきた古民家には、その土地の記憶や暮らしの面影が静かに息づいています。
木のぬくもりややわらかな光に包まれた空間は、どこか懐かしく、心をふっとほどいてくれるような落ち着きがあります。
一方で、古民家を守り続けるには手間や時間がかかり、決して簡単なことではありません。
それでも、大切に受け継ぎ、新たなかたちで活かそうとする想いが、その価値を未来へとつないでいます。
カフェやレンタルスペースとしてひらかれた古民家は、“残す”だけでなく“使い続ける”存在へ。
今回は、大田区で出会える古民家の魅力をご紹介します。
※店舗情報は2026年5月取材時の情報です。
※予告なく内容が変わる可能性がありますのでご了承ください。
【下丸子】hatome(ハトメ)
【︎池上】古民家カフェ 蓮月
【大鳥居】YOICHI(ヨイチ)
【︎矢口渡】喫茶 水木金魚
【久が原】くがはら小町
【蓮沼】ふきの庭
【大森】古民家 空時
【下丸子】hatome(ハトメ)
東急多摩川線「下丸子駅」から徒歩3分。住宅街の路地裏に、築約50年の古民家をリノベーションした複合施設「hatome(ハトメ)」があります。
木の梁や柱を活かした建物は、どこか懐かしさを残しながらも、現代的な感性が心地よく調和した空間。
一歩足を踏み入れると、静かな街並みとは少し違う、ひらかれた雰囲気が広がります。
地域と人をゆるやかにつなぐ、新しいかたちの古民家です。

hatomeは、カフェに加え、シェアキッチンやコワーキング、ギャラリー、物販スペースなどが共存する交流拠点。
日ごとにシェフが入れ替わる仕組みも特徴で、訪れるたびに違う表情に出会えます。
空間そのものを楽しむように、思い思いの時間を過ごせるのも魅力のひとつ。
古民家を“残す”だけでなく、“ひらいて使う”ことで、新たな価値を生み出しています。
地域に根ざしながら、ゆるやかに広がる交流の場となっています。


hatome(ハトメ)
【アクセス】
所在地:東京都大田区下丸子3-16-11
アクセス:
東急多摩川線 下丸子駅から徒歩3分
下丸子天祖神社(通称タコ公園)方面に進み、下丸子商栄会通りから路地裏を入る。
【店舗情報】
営業時間:11:30~18:00 ※hatome kitchenの営業日は出店カレンダーをご確認ください。
定休日:不定休
HP:https://hatome-maruko.com/#
Instagram:@hatome_maruko
ベビーカー:入店可
【︎池上】古民家カフェ 蓮月
東急池上線「池上駅」から徒歩8分。池上本門寺からほど近い場所に、堂々とした佇まいの古民家「古民家カフェ 蓮月」があります。
昭和初期に建てられた建物は、かつてそば屋や旅籠、宴会場として多くの人に親しまれてきました。
一度は閉店し、存続が危ぶまれたものの、地域の想いによって再生。
現在は「古民家カフェ 蓮月」として、新たなかたちで人々を迎えています。
時を重ねた建物が、再び人の集う場所として息づいています。

店内、1階は花に囲まれたやわらかな空間、2階は昭和の面影を残す畳の座敷と、階ごとに異なる表情が広がります。
広い庭もこの場所の魅力のひとつで、晴れた日にはテラス席で心地よい時間を過ごすことも。都内とは思えない、ゆったりとした空気が流れます。
どこを切り取っても絵になる佇まいは、映画やCMのロケ地としても使われるほど印象的。
やさしい光と木の温もりに包まれた空間は、どこか懐かしく、非日常の中でゆったりとした時間を過ごせます。
古民家の風情に包まれながら、まるで時をさかのぼるようなひとときを楽しめます。


古民家カフェ 蓮月
【アクセス】
所在地:東京都大田区池上2-20-11
アクセス:
東急池上線 池上駅から徒歩8分
池上駅から呑川方面に池上本通りをまっすぐに、呑川を越えた少し先にお店があります。
池上本門寺から徒歩3分
【店舗情報】
営業時間:平日 11:30~18:00(LO 17:30)
土日祝 11:00~18:00(LO 17:30)
定休日:Instagramで営業スケジュールをご確認ください。
HP:https://rengetsu.net/
Instagram:@ikegamirengetsu
X:@ikegamirengetsu
ベビーカー:店内は段差や階段があります。
【大鳥居】YOICHI(ヨイチ)
京急空港線「大鳥居駅」から徒歩6分。住宅街の中、小さな看板に導かれて路地を進むと、築70年近い古民家「YOICHI」が現れます。
1957年に建てられた建物で、取り壊しも検討される中、店主自らの手で改装され、再び息を吹き返しました。天井を取り払うと、建てられた当時の面影がそのまま残っていたといいます。
古民家を受け継ぎ、今の暮らしへとつなぐ一軒。どこか懐かしく、静かな時間が流れる空間です。

営業は金・土・日のみ。限られた時間の中で、この空間をゆっくりと味わうことができます。
木のぬくもりが残る室内は、まるで誰かの家に招かれたような落ち着き。
路地の先にある“隠れ家”のような立地も相まって、日常から少し離れた感覚に。
グルテンフリーのスパイスカレーや手作りの軽食、ドリンクも用意されていますが、ここでは空間そのものを楽しむ時間も魅力です。
古い建物に新たな役割を与え、大切に使い続けていることが伝わってきます。


YOICHI(ヨイチ)
【アクセス】
所在地:東京都大田区東糀谷4-10-22
アクセス:京急空港線 大鳥居駅から徒歩6分
大鳥居駅西口の改札を出て左手、産業道路方面へ向かいます。ガストの手前にある横断歩道を渡り、高野病院の前にあるY字路を右へ進みます。直進し、2つ目の角を右折します。そのまま直進すると美南前堀排水場跡が見えてくる場所を左折します。少し歩くと、右手にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:金土日 11:00~14:30
定休日:月~木
Instagram:@yoichirental
ベビーカー:入店可
【︎矢口渡】喫茶 水木金魚
東急多摩川線「矢口渡駅」から徒歩6分。住宅街の一角に、どこか懐かしい空気をまとった一軒家「喫茶 水木金魚」があります。
ここは、オーナーの祖母が暮らしていた住まいをそのまま活かした場所。
古民家というよりも、“おばあちゃんの家に帰ってきたような感覚”に近い空間です。

靴を脱いで上がる店内には、畳のお座敷が広がり、ゆったりとくつろげるのが魅力。昭和の面影が残る和のしつらえが、訪れる人をやさしく迎えてくれます。
出汁にこだわった日替わりご飯や手作りの料理が楽しめ、どこかほっとする味わいです。
また、車椅子でも入れるよう玄関まではスロープも完備。広めのトイレはおむつ替えシートも備えられており、車椅子の方や小さなお子さま連れでも過ごしやすい工夫がされています。
座布団を広げて赤ちゃんが寝転べるような使い方もでき、“誰かの家でくつろぐような時間”を大切にしている場所です。
お茶会や落語など、和にこだわったイベントなども開催され、地域の交流の場として親しまれています。


喫茶 水木金魚
【アクセス】
所在地:東京都大田区東矢口2-7-16
アクセス:東急多摩川線 矢口渡駅から徒歩6分
環八通りを渡り、安方商店街に入って「草津湯」の角を右折してまっすぐ進むと左手にあります。
【店舗情報】
営業日:水~土 11:30~18:00
定休日:日月火
Instagram:@suimokukingyo
HP:https://suimokukingyohp.jimdofree.com/
ベビーカー:不可(ベビーカーは外に置いて入店)
車椅子入店:可
※靴を脱いでくつろげるお座敷あり。オムツ替えシート、車いす対応トイレあり。
【久が原】くがはら小町
東急池上線「久が原駅」から徒歩3分。ライラック通り沿いに、どこか懐かしい佇まいの「くがはら小町」があります。
店先に掲げられた「小町鮨」の看板は、長年この場所で親しまれてきた歴史を感じさせます。
昭和10年、かつては寿司店として地域に根づいていたこの場所が、時を経て、6年前に新たなかたちで再び扉を開きました。現在は三代目がその歴史を受け継ぎ、過去と今が静かにつながる一軒です。

看板メニューのむし寿しやちらし寿しは、具材一つひとつにしっかりと味が施され、酢飯との調和が楽しめる一品。
小鉢やたまご焼きなどもすべて手作りで、丁寧な仕事ぶりが感じられます。
むし寿しは季節限定で、時期ごとの楽しみがあるのも魅力。
店内は清潔感がありながら、古いものを大切に使い続けている落ち着いた空間です。
受け継がれてきた味と空間が、いまの暮らしにやさしく寄り添っています。


くがはら小町
【アクセス】
所在地:東京都大田区久が原3-37-3
アクセス:東急池上線 久が原駅から徒歩3分
改札からサミットがあるライラック通りを進むと右手にお店があります。
【店舗情報】
営業日時:水~日 11:00~16:00(14:30LO)
定休日:月火
Instagram:@kugaharakomachi
ベビーカー:入店可
【蓮沼】ふきの庭
東急池上線「蓮沼駅」から徒歩5分。住宅街の中に、ひっそりと残る古民家と庭の空間「ふきの庭」があります。
曽祖父の代からこの地に続く住まいは、約130年の時を重ねてきたもの。
建て替えられることも多い中で、この家と庭が今も残っていることは、まさに貴重な存在です。
明治期の農家の面影を大切にしながら修繕され、静かに受け継がれています。
ここには、時の積み重なりそのものが息づいています。

「ふきの庭」は、“古民家”“庭”“メゾンふき”の3つで構成された空間です。
「古民家と庭」は、撮影や展示、会議、ワークショップなど、人が集まり交流するレンタルスペースとして活用されています。
室内に身を置くと、当時の暮らしの気配がそのまま残り、まるで時をさかのぼるような感覚に。
庭には特別に珍しい植物はないものの、長い年月を経た木々や草花が、自然のままの美しさをつくり出しています。
また、「メゾンふき」は築90年以上の住宅を改築したシェアハウス兼宿泊施設。昭和50年頃の空気感を残した空間で、古民家のある暮らしをより身近に感じることができます。
在来種を中心に整えられた庭は、野趣とやさしさが同居する落ち着いた景色。初夏には瑞々しいフキが茂り、この場所の名前の由来にもなっています。
この空間の時間や風景をそっと大切にしながら、ゆっくりと丁寧に体感してほしい場所です。


ふきの庭
【アクセス】
所在地:東京都大田区東矢口1-10-9
アクセス:東急池上線 蓮沼駅から徒歩5分
改札を出て左へ、蓮沼駅バス停を右に曲がり、まっすぐ進むと右側にあります。
【施設情報】
施設紹介:古民家と庭のレンタルスペース。撮影、会議、展示会、ポップアップストア、ワークショップ、ランチ会等。シェアハウス「メゾンふき」。
利用案内:https://fuki.land-resource.org/guide/#02 詳細はHPをご確認ください。
HP:https://fuki.land-resource.org/
Instagram:@fuki_no_niwa
【大森】古民家 空時
環状七号線沿いにひっそりと佇む「古民家 空時」。ここは、空間とそこで過ごす時間そのものに価値や意味を見出し、日常の中で豊かなひとときを過ごしたい人のための場所です。

元々親交のあった作家の作品や音楽を使うため、それらに合う場として築約90年の古民家を活かし、そこにあるものを用いてリノベーションされました。この空間では、記憶の奥に触れるような懐かしさと、まだ知らない感覚が重なり、五感で感じるひとときが広がります。
入店前に店頭の案内に目を通しておくことで、空間の魅力や静かに流れる時間をより深く味わうことができます。
営業日は月に数日と限られていますが、その一日一日を大切に、真摯に向き合いながら場をひらいています。
また、窓の外には環状七号線が望める部屋もあり、行き交う車の気配を感じながら、非日常の空間に身を置くという独特の体験も。この“日常の延長にある非日常”こそが、「古民家 空時」ならではの楽しみ方です。


古民家 空時
【アクセス】
所在地:東京都大田区南馬込3-1-4
アクセス:
東急バス<森08>大森駅(循環)馬込銀座行き「弁天池前」バス停から 徒歩0分
デイサービスセンターなごやか馬込の左側にあるグレーの一軒家です。
【店舗情報】
※入店前に店頭にある案内をご確認ください。
営業日時:Instagramをご確認ください。
定休日:不定休
Instagram:@kominka_soradoki
ベビーカー:不可
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