「とんかつ」は子どもからお年寄りまで多くの人に愛される最強の料理の一つです。大田区はとんかつの銘店が多いことでも知られていますが、それぞれのお店に話を聞くと、「とんかつ」と一言でくくれないほど個性の違いがわかってきます。お肉が違う、衣が違う、それぞれ美味しい「とんかつ」作りにかける情熱の一端にふれつつ、個性の違いを楽しみながら「とんかつ」をいただきに出かけませんか?
※店舗情報は2025年5月取材時の情報です。
※予告なく内容が変わる可能性がありますのでご了承ください。
絹のとんかつ まうか食堂
とんかつ 鉄(くろがね)
とんかつ 自然坊
五郎のとんかつ
多津美
とんかつ 和紀
とん汁と玄米の店 檍(あおき)食堂
絹のとんかつ まうか食堂
「まうか」はハワイ語の「マウカ(山側へ)」のこと。
「山側は日が当たる、暖かい場所、という感じで、お店も心温まるような雰囲気づくりに努めています」と語るのは代表の若尾賢さん。ハワイのイメージで飾られた店内で女性の一人客も多いとのことです。


若尾さんが「絹のとんかつ」と名づけた同店のとんかつは衣が白く、口に入れた時に「サクッ」というより「フワッ」という感じ。この「フワッ」感にこだわりのパン粉を使用、宮崎県産「おいも豚」のお肉の食感も柔らかく、定食のご飯は玄米入りご飯。味を引き立てるためのオリジナルのソースや調味料など、全体として美味しさとやさしさが伝わるとんかつになっています。

絹のとんかつ 舞花(まうか)食堂
【アクセス】
所在地:東京都大田区大森中2-2-9(梅屋敷東通り商店街振興組合)
アクセス:京急線梅屋敷駅 徒歩2分
駅から左側に進み第一京浜国道の「梅屋敷駅前」信号を渡り梅屋敷東通り商店街に進むと左側にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:【昼】平日 11:30〜14:00(L.O.13:30)/土曜・日曜・祝日 11:30〜14:30(L.O.14:00)
【夜】共通18:00〜21:30(L.O.21:00)
定休日:月曜、第一・第三火曜
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
Instagram:@mauka.shokudou
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とんかつ 鉄(くろがね)
「鉄」と書いて「くろがね」。大森に本店(品川区)があり、ここ長原と世田谷の奥沢に支店があります。大森店は2018年、2019年に「食べログ とんかつ百名店」に選出された銘店。
旨味、柔らかさ、脂の甘みが自慢の厳選された国産豚を使用。お店では肉の旨味を最大限引き出すために、ソースのみならず、さまざまな種類の塩を用意しています。好みの調味料で熱々ジューシー、柔らかい肉をがっつりいただきましょう。


代表の日比勇希さんは、「もちろん、とんかつがメインですが、当店のメンチかつもオススメです」とにっこり。こちらも肉汁たっぷりのジューシーなメンチかつでお客様からも好評です。
テイクアウトにも力を入れており、単品からお弁当まで対応してくれます。

とんかつ 鉄(くろがね)
【アクセス】
所在地:東京都大田区上池台1-21-2(長原商店街振興組合)
アクセス:東急池上線長原駅 徒歩3分
駅を出たら右手にある駅前のココカラファイン(ヘルスケアセイジョー)の向かって右隣にあるジュエリー長原と花きさの間の角を左へ曲がります。突き当たりを左に出て道なりに進み、正面に駐輪場がある突き当たりに出たら、右に曲がって直進すると中原街道の手前にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:【昼】11:00〜14:00【夜】17:00〜20:30(L.O.20:00)
定休日:なし
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
HP:https://tonkatsu-kurogane.jp
Instagram:@tonkatu_kurogane_nagahara
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とんかつ 自然坊(じねんぼう)
1991(平成3)年、久が原の住宅地の一画にオープンしたお店は現在、創業者のご子息である笹本彌(わたる)さんが後を継いでいます。
同店では肉質がきめ細やかで柔らかく甘みのある「やまと豚」を使用し、その中でも品質の良いメス豚を厳選し仕入れています。この肉を自家製のパン粉に包み、綿実油にラードを加えた揚げ油を使用して低温でじっくり揚げるから、さっぱりとして胃もたれしない、それでいながらその美味しさを堪能できるとんかつに仕上げます。


先代が惚れ込んだという唐津の陶芸作家、中川自然坊氏の手になる唐津焼を器として使用、店名も氏の名前に由来しています。とんかつを味わうとともに器の趣にも目を送りたいところです。

お店は2024年「食べログ とんかつ百名店」に選出されました。笹本さんは、先代が作り出した「歴史ある食感、味、香りを守り続け、変わらないとんかつを味わっていただけるよう心掛けていきます」と語り、さらに「旬の素材を厳選した逸品料理で、こだわりのお酒を楽しんでいただきたい」と付け加えてくれました。
とんかつ 自然坊
【アクセス】
所在地:東京都大田区久が原4-19-24
アクセス:東急池上線久が原駅 徒歩6分
蒲田方面から来た場合は線路を渡り、五反田方面から来た場合は線路を渡らず、久が原銀座商店街(ライラック久が原)を進みます。しばらく歩いて左に「PET MEDICAL SUGAHARA」の看板が見えたらその交差点を右に曲がります。広い道に出たら道を渡って右に曲がり少し行くと左側にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:【昼】11:30~15:00(L.O. 14:30)/【夜】 17:00~22:00(L.O. 21:00)
定休日:水曜
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
HP:https://www.tonkatsu-zinenbou.com
Instagram:@tonkatsu_zinenbou
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五郎のとんかつ
大森駅東口近くの現在地で創業から65年。祖父の代から始まって現在は三代目となる竹内巌さんがお店を切り盛りしています。
「五郎というのは、みなさん、創業者の祖父の名前かと思われがちのようですが、そういうわけではないんです」と竹内さん、「祖父はお店を出すにあたって、下ではなく、かといって上でもない真ん中の五番目くらいで、なおかつお客様に喜んでもらえるとんかつを提供したいという思いで、『五郎』という名前をつけたと聞いています」とのこと。


同店のおすすめは「霧島豚のロース」「霧島豚のヒレ」定食(各2000円)。170度の油でじっくり揚げています。肉は柔らかめですが、しっかり歯ごたえがあり、塩でもソースでも好みに応じて美味しくいただける、そしてどこか懐かしさを感じるとんかつです。
「真ん中あたりを維持していくのもなかなかたいへんです」と笑顔の竹内さん、40代で始めた草ラグビーで汗を流すのが楽しみだそうです。

五郎のとんかつ
【アクセス】
所在地:東京都大田区大森北1-4-3(大森駅東口商店会)
アクセス:JR大森駅東口 徒歩1分
駅中央口改札から東口(アトレ側)に出て、横断歩道を渡り駅前のファミリーマートを右に見ながら直進、宝くじ売り場の角を右に曲がると右側にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:【昼】11:30〜14:00(L.O.13:50)【夜】17:30〜22:00(L.O.21:30)
定休日:日・祝
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
HP:https://www.utan.jp/food-drink/goro/(大森駅東口商店会)
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多 津 美(たつみ)
蒲田西口商店街サンライズアーケード内にある創業から50年以上になる老舗のとんかつ屋さん。
現在は二代目の店主さんです。
店主さんが、あまり他で使っていない豚肉をと思い探してたどり着いたのが北海道の『阿寒ポーク』でした。関東ではここでしか味わえないという「阿寒ポーク」のとんかつは、ぷりぷりとしたお肉の食感でとても満足。


ランチの価格はロースかつ定食1100円、ヒレかつ定食1200円とリーズナブル。とんかつが人気ですが、もう一つの人気メニューが「かつ丼」です。少し甘めの味付けで、こちらも阿寒ポークの弾力ある食感で食欲がそそられます。
のれんには「とんかつ・なべ」の文字が書かれていますが、現在のところ「なべ」は休業中です。

多津美(たつみ)
【アクセス】
所在地:東京都大田区西蒲田7-48-8(蒲田西口商店街振興組合)
アクセス:JR蒲田駅西口 徒歩1分
駅の向かいに見える「サンライズアーケード」に入りほどなく右側にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:11:30〜14:30(L.O.14:00)昼営業のみ
定休日:日曜
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
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とんかつ 和紀
大田市場近くの京浜運河沿いに立つビルの4階というちょっと行きにくいところにありながら、しっかり人気を保っているお店です。
創業は1992(平成4)年。創業者の石川和夫さんは、それ以前に目黒の「とんかつ御三家」の一角である「大宝」を創業、そののちにこのお店をオープンしました。その和夫さんが2020(令和2)年に急逝、ご子息の石川はじめさんが後を継ぎました。

お肉は麦類、ハーブ類、ビタミンEを加えた植物性主体の飼料を与えて育てた「麦小町」を使用。石川さんがその日の気温や湿度を考慮に入れて油の温度や揚げ時間を決めています。口に入れた瞬間に旨味とお肉の香りが広がる「特上ロースかつ定食」(1600円)はおすすめです。調味料は岩塩、オリジナルソースが選べます。
ほぼワンオペ状態ですが、予約の上、近くであればお弁当の配達もしてくれます。


とんかつ 和紀
【アクセス】
所在地:東京都大田区東海3-9-14
アクセス:JR大森駅から京急バス「大田市場」行きで「大田市場」下車
大田市場正門前の交差点を大田市場とは反対側の京浜運河に向かって進み、突き当たりを右に曲がると「とんかつ」ののぼりが見えます。その向かいが紀伊国屋プラザで、4階にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:11:00〜14:00 昼の営業のみです
定休日:日曜・祝日・水曜
テイクアウト:専用メニュー有り・予約がおすすめ
ベビーカー:入店可
HP:https://tonkatsu-kazuki.com
Instagram:@ tonkatsumafia
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とん汁と玄米の店 檍(あおき)食堂
蒲田東口にあって行列の絶えない「とんかつ檍」の創業者、丸山正一さんが京急蒲田駅近くに「檍食堂」をオープンしたのは2024(令和6)年のことでした。
蒲田の飲食店で働いていた丸山さんが最初に独立して「まるやま食堂」を開店してからは50年以上が経ちました。その後に立ち上げた「檍」は今や国内に15店舗、タイにも4店舗を展開する押しも押されぬ人気店です。

それぞれの現場は信頼できるスタッフに任せている丸山さんですが、「実際にとんかつを揚げる現場に立つことが自分の原点なんです」と、檍食堂をオープンし、自らお客様に対応し調理を続けています。
本店と同じくお肉は林SPFポークを使用、低温でじっくりていねいに揚げているから味は間違いなしです。とん汁は鹿児島県産の無添加麦味噌仕立ての具だくさんで少し甘めの味がクセになります。ご飯は白米、玄米、麦飯が選べます。価格もとんかつ定食1300円と抑えめがうれしいですね。とんかつ、とん汁、好みのご飯の絶妙のアンサンブルをお楽しみください。


とん汁と玄米の店 檍食堂
【店舗情報】
所在地:東京都大田区蒲田4-7-6
アクセス:京急線京急蒲田駅 徒歩1分
駅の階段を降りて右(西側)に出ると京急蒲田あすとアーケードの入口が見えます。その入口手前を右に曲がり、パチンコ金時の角を左に曲がると右側にお店があります。
【店舗情報】
営業時間:11:00〜15:00(L.O.14:30)昼の営業のみです
定休日:日曜・月曜・火曜
テイクアウト:お弁当、単品・事前予約がおすすめ
ベビーカー:小さいお子さんの入店不可(1人で1食食べられるお子さんの入店は可能です)
HP:https://tonkatsu-aoki.com/#(とんかつ檍)
Instagram:@tonkatsu_aoki(とんかつ檍)
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