穴守稲荷駅から多摩川方面に歩くこと約10分、赤の看板と野点(※)が目印の「御菓子司 玉川屋」があります。
今では住宅地となっていますが、創業した大正8年(1919年)当時はたくさんお店があったそうです。現在は、三代目の母・長谷川 理里子さんと四代目の息子・航大さん親子が伝統の味を守り続けています。
※強風時・雨天時など野点を設置していない時あり
創業時からあるという波照間黒糖を使用した「利休 茶まんじゅう~こしあん~」、「ふぶき~つぶあん~」、「すあま」を始め、「みたらしだんご」、「あんだんご(こし・つぶあん)」、「ずんだだんご」、季節を感じさせる生菓子などがショーケースの中と上にぎっしりと並びます。
人気商品は、焼き目がついて香ばしい「みたらしだんご」と大き目の小豆が入った「お赤飯」。
ご近所の方はもちろんの事、多摩川が近いこともありサイクリングの途中に寄って店頭の野点でお団子などを食べていく方も多いとか。
また、手練りで作っている「穴守羊羹」や羽田が近いことから飛行機が飛ぶ様子の焼印を押した「羽田饅頭」、春の訪れを知らせる「春咲き」(季節限定)は日持ちがするため手土産としても人気。
穴守羊羹はこしあんですが、6月には粒あんの「羽田富士」も発売する予定です。
和菓子は基本的には長谷川さん親子2人で手作りしていますが、繁忙期にはお手伝いの方も加わります。
訪問した時はちょうどお彼岸という事もあり、定休日も返上して営業と忙しい時期でしたが、理里子さんは「あんまり寝れてないけど、寝れるときに寝だめしているから大丈夫よ!」とパワフルです。
理里子さんは、大学時代にはアメリカ留学を経験し、卒業後はキャビンアテンダントやホテル勤務などで活躍した後、別の和菓子屋さんで修行を積んで玉川屋を継いだという異色の経歴の持ち主。さらに習字の師範も取得しており、店内の値札や誕生餅の文字は理里子さんが担当しています。
親からは「お店を継いでほしい」と言われたことはなく、逆に「好きな事をしなさい」と言われていたそう。そのため、自分も3人の子どもたちにも「お店を継いで欲しい」とは言わなかったとのこと。それでも末っ子の航大さんは大学院に通うと同時にお店を継ぐために製菓学校にも通って和菓子のいろはを学び玉川屋の四代目に。
ひとつひとつ丁寧に作る上生菓子は和菓子の中でも特に作り手の心が表れると言われますが、航大さんの上生菓子はまさに優しく上品な中にも芯がしっかりとあるような印象です。
ちなみに理里子さんは英語教員として学校で教鞭をとっていた時期もあったとか。ジェスチャーを交えながら分かりやすく、そして何より英語を通して夢や希望を伝えられるような授業を意識したとのことで、教え子の中には理里子さんのようにキャビンアテンダントや英語の先生になった生徒もいるようです。
また、子どもと一緒にオーストラリアに親子留学をしたり、航大さん自身もカナダ留学の経験があるとのこと。親子そろって海外で過ごしたことがあるからこそ感じた日本や和菓子の良さ、そしてアクティブな姿勢は今の玉川屋の和菓子作りにも活かされています。
HPに英文も記載をしたり、SNSでこまめに情報発信をしたり、イベントに出店したり、新たな商品に挑戦したり・・・
これからも親子二人三脚で伝統を守りつつ進化を続ける「御菓子司 玉川屋」に乞うご期待!
そしてお近くに行った際、もしくはイベントで見つけた際はぜひご賞味あれ!
御菓子司 玉川屋
営業時間:9:30~18:30(変動あり)
定休日:火曜日・水曜日(不定休あり) ※営業日時の最新情報は店舗HPでご確認ください
住所:東京都大田区羽田3-25-2
アクセス:京急線「穴守稲荷駅」から徒歩約10分
TEL:03-3741-1607
店舗HP:https://wagashi1919tamagawaya.amebaownd.com/
Instagram:@wagashi_tamagawaya
店名・施設名 | 御菓子司 玉川屋 |
---|---|
最寄り駅 | 穴守稲荷駅(京急空港線)、大鳥居駅(京急空港線)、天空橋駅(京急空港線、他) |
住所 | 東京都大田区羽田3-25-2 |
定休日 | 火曜日・水曜日、不定休あり |
Web | https://wagashi1919tamagawaya.amebaownd.com/ |
お問い合わせ | 03-3741-1607 |